(山形)出羽桜蔵元 探訪レポート

更新日:2015/09/29

2013年8月20日「吟醸 桜花」という酒で有名な蔵元「出羽桜酒造」へ行ってきました。
現社長の仲野益美氏とは同年2013年5月(公財)日本醸造協会の要請で日本酒講師として東京で「料理と日本酒のい相性理論」を初めて世間に発表させて頂いたセミナー会場で仲野社長も「蔵元代表」として講師で来られていた時、仲良くなった次第です。
日本酒ファンなら誰でも知っている程、超有名な「出羽桜」ですが、以外とその歴史、蔵の内部などは知られていなので、少しここで紹介します。

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私の左の方が、出羽桜社長・仲野益美氏。私より1つ年下ですが、国内外を股にかける大社長です!

【出羽桜のポリシー】
1、地元山形でしっかりとした市民権と存在感のある酒

2、圧倒的大差のある分かりやすい品質であること(酒のプロがわずかな差を指摘するのではなく、一般的なお客様が違いを認める分かりやすい酒質の酒であれ)

3、一般的なお客様の手の届く価格設定である事

4、自社の他の酒犠牲の上に立った吟醸酒ではない事(吟醸酒だけ良くするのでなく、スタンダードレベルの酒も圧倒的に良くする事)

【出羽桜の歴史】
出羽桜を造る「仲野家」の祖先は近江商人だったと言われる。行商の小商人が山形・天童市に土着し飴屋を営んだらしい。質素勤倹を家訓とする商いは何代か後には天童市一の地主となる。「仲野一族」の分家には、かつて三つの酒造家があった。昭和18年企業整備時に一番新しい分家で最も小規模の「出羽桜」だった一軒のみが天童市で唯一残る事を許された。「出羽桜」初代の仲野清次郎は今は無き「熊正宗醸造元」仲野清五郎の次男として安政5年に産まれる。明治26年独立して分家酒造業を興す。親は身内で競合する酒蔵をするのではなく「醤油屋へなれ!」と言っていたが、初代は競合する「酒蔵」を選んだ。
また、初代清次郎は当時の杜氏を東京滝野川醸造試験所に学ばせ2代目も学ばせた。
初代の時より「酒造り」を発酵学として理論を学ばせる「王道の酒造り」の歴史はスタートしている。また3代目は長野県「真澄蔵」で酒造りを学ぶ中「7号酵母」が発見される。現在4代目となる中野益美氏の名前は「真澄」蔵元より名付けられたのだ。

初代清次郎の頃より「地元の蔵人で地元の米と水で造り、地元の人に飲んでもらう」をずっと命じ続け、山形酒造組合の理事長をしたり「山形の地酒」に貢献し続け、やがて「山形で実力と名声の共に1番の酒蔵」となる。
現在、山形県の酒蔵と言えば「出羽桜の色んな功績」を知らない一般の人なら「十四代」と言うかもしれないが、実際山形県を「吟醸王国」として引率し続け、決定づけた蔵元は『出羽桜』なのだ!!
それらを決定づけた酒は、間違いなく「出羽桜・吟醸 桜花」である!
これは昭和時代中期、まだ「吟醸酒」が鑑評会用の高価な酒として一般の人達にとっては「雲の上の酒」であったのを一般的の人達でも手頃な価格で入手でき飲めるようにいち早く努力してきた蔵元が「出羽桜」で「吟醸・桜花」という酒であった。
出羽桜の創業は明治26年からで比較的創業としては若いと思われるかもしれないが、仲野家はそれ以前古くから酒造業を営んできていて出羽桜は1番新しい「分家蔵」の1つであり、1997年〜2008年まで12年連続で「金賞受賞」を果たしている。最近ではロンドンで開催される世界最大の醸造酒鑑評会である『IWC(インターナショナルワインチャレンジ)大会』や、その次に有名な醸造酒大会『全米日本酒観評会』において常にトップの座を誇っている。
また、それらの功績が認められIWC大会開催地ロンドンの英国王室御用達となっている。
英国最古の高級ワインショップ『BB&R』では「出羽桜・一路」と「吟醸・桜花」が取り扱われている。そして変り種では、あの有名な化粧品「SK-2ボディーデザイナー」という賞品の香りに「吟醸・桜花」の酒の香りが選ばれ採用されているのだ!
そして、山形県の蔵元の中で唯一「公益財団法人・出羽桜美術館」も運営しているのだから驚きだ!!
この場を借りて「日本酒の本物の専門店・酒友」より一言言わせて頂きたい!!
現在、大阪でも「I LOVE 日本酒ファン」と自称される方々や「自称日本酒専門店」と言われる業務店も多いが、その多くは発行部数を上げるために発言しっぱなしで、何の責任も取らない雑誌に取り上げられる蔵元の酒ばかりに注目して、追いかけ翻弄されている感が強すぎる!!
それも時には良いが、誰もが知っている大手蔵とか長野の真澄、今回の出羽桜など「何故、昔から誰もが知っているのか?何故、当たり前に有名なのか?」などの歴史的事実をもっと勉強して「どこでも飲めるからいらない」ではなく、今一度じっくり検証してもらいたい。そういう意味では、今回の『出羽桜の会』は丁度良い機会でもあると思うので、心新たにして、参加してみては如何かな!?

実際10月17日『酒友・出羽桜の会』で出品酒として用意する酒は出羽桜の最高ランク酒から順番に旬の季節酒他を含め全10酒類!その内今年(2015年)の全国新酒鑑評会やIWC全米日本酒観評会で金賞など受賞した「受賞酒が7酒類」も入ってます!!最近人気の蔵元しか取り上げない雑誌に踊らされず、本当に実力のある蔵元の酒をゆっくり味わってみて欲しいと思います!!

【出羽桜蔵内の様子】

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本蔵より少し離れた場所に新しく貯蔵庫と精米所を作った。

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自家精米機は3台も所有している!「出羽桜」の酒は、この精米機によって平均精米52%の米で仕込まれる。

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これらは本蔵の貯蔵庫で若干小さめだが蔵の回りに色々と点在している。とにかく出羽桜は特に貯蔵庫にはこだわる蔵である。

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ここは本蔵の内部で原料処理としても使用される。

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今でも和釜で「蒸し」を行うこだわりようである。

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自動放冷機。放蔵した8月はOFFシーズンなのでビニールシートで覆われていた。

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麹室内は3部屋に分かれていて種麹を摂取する部屋と麹菌を育成する部屋等になっている。麹方は箱麹方を採用している。

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メイン麹菌は「麹屋三左衛門」(愛知)を使用。左にある「フタ付き手鍋」の様な物が種麹をふりかける道具

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仕込みタンク部屋

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基本「ヤブタ式」で搾る。あの「而今」蔵なども同じで空気に触れる可能性が低く、その分ガス感も残せる。何も「槽搾り」が高級酒向き用の搾りではない!これらは各々の蔵元の考え次第なのだ。

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レギュラー酒などの「火入れ」はこの蛇管タイプで行われる。

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中級酒クラス以上は、この様に「ビン燗火入れ」で行う。
今回、丁度「ビン燗」をしているところだった。

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「ビン火入れ」のやり方は、まず中央からビンを並べていく

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この様に一杯になったら真中の中心のビンと端っこのビンの2本だけは水を入れた物を置いて、各々に温度計を刺してある。そして各々が63度になったら「火入れ」は終了で手早くビンを抜き取りラック(P箱)に入れ、常温の仕込み水をホースでかけ急冷させる。

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ビン詰めする前に、この様にして「Rビン」の場合クラック等の検査をする。

最後は出羽桜が誇る「出羽桜美術館」です。実はここは仲野社長が幼少期生まれ育った家屋を利用して美術館としている。

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一応以上、今回「出羽桜蔵元」を探訪してきましたが、イメージでは高価なオートメーション化されている箇所もあったりするのかと思っていましたが、ビックリするほどオーソドックスな完全手作業の造りである事に驚かされました!!ここまで見て読んだ方なら今回「出羽桜の会 参加募集」のページを見てみると、もっとよく書いてある事が深く理解できると思われますので、ここをクリックして、そして参加してみて下さいネ!お電話お待ちしております!!


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