川中島幻舞(長野)酒千蔵野酒造 探訪レポート

更新日:2015/09/03

平野

 

実は去年、H26年5月6日に川中島 幻舞醸造元・酒千蔵野酒造の一人娘であり杜氏の千野麻里子さんに会いに行って来ました。

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店長が持ってる看板は広島・旭鳳のあの土居杜氏が手造りした物です。実は千野さんとは広島酒類研時代同級生で、以外と仲良し同志なのですヨ!因みに千野杜氏は長野県初の日本美人!?女性杜氏として有名です!!

 

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酒千蔵野は蔵自体がハイカラな雰囲気の建物で、中に入るとまるで文化ホールの様な造りになっていて、1階は幻舞の全アイテムの飾りビンがズラリとディスプレイされた直売所&物販所となっている。

2階は麺室(2部屋あり)が、ガラス張りで中の作業が見れる様になっています。つまり原料処理室等の酒造りスタートは2階から始まり1階で搾るというような仕組みになっています。

 

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今年の4月20日千野麻里子杜氏がご夫婦で、当店「酒友」に遊びに来てくれました。
ご主人はガッチリした体格の方で、細い麻里子さんを裏方でしっかりと支えている!という感じの優しそうな方でした!!
(写真に向かって千野杜氏の右側の茶色いジャケットの方です。)

ここで少し酒千蔵野酒造についての説明をしておきます。

【創業】
天文9年(1540年頃)約460年前まで遡る。当時は戦国時代(安土桃山時代)で武田信玄と上杉謙信が戦った「川中島の合戦」の地に蔵元はあり、すでに酒造りをしていた。
当時、両武将が飲んでいた酒が、当蔵元の「にごり酒」だった為、地元銘柄は「川中島・にごり酒」が今でも有名である!

【創設者】
1696年当時の蔵主・千野源之助以前の過去帳が預けていた蔵近くの光林寺が火事で消失してしまい、創設当時の事や家系図が分からなくなってしまっている。

【創設理由】
蔵のある位置、川中島は千曲川の水源も豊富で二毛作も可能な肥沃の地であった為、地主の千野家は、余った年貢米を酒にして村人に振る舞っていた事より酒造業を起こす。

【現在の蔵元】
実は現社長は小笠原氏で千野家ではない!千野酒造を(株)酒千蔵野酒造にする時、社長役を離れるが取締役員に名を連ねている。
また、蔵元は長野オリンピックの時、開催地に入っていた為、道路拡張工事のため蔵を縮小させざるを得なくなり、2/3に縮小した。そのため、それまでの石数を造るために3期醸造(秋・冬・春)の10月〜6月まで酒造りをするようになった。
そして、麻里子さんが杜氏となる2000年より「雇用杜氏制」を廃止した。
現在は年間石数、約600石を千野杜氏、御主人を含む社員4人で地元に根ざした信州の歴史と文化の継承と誇るべき日本酒を発信する酒を譲す。
代表銘柄は、幻舞、川中島、桂政宗で代表使用酒米は美山錦、山田錦、ひとごこちだが、今年26Byの造りでは試験醸造として「愛山」と「雄町」を使用した「幻舞」を造った。

次に蔵内を紹介していきます!
先程も書きましたが、ギャラリーのような1階横の階段を上がったところにガラス張りで中の作業が見える麹室が2つあります。

 

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「麹室1」で蒸米を引き込み麹菌を接種します。因みにこの「室」は大工さんに室の最高ブランド「日東工業の室」を見てもらって真似て作ってもらったそうです!

 

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「麹室2」で箱麹法により整麹していく。(この箱に30Kgずつ入れ1日かけて品温調節する)

そのガラス張り麹室横にある扉を開けると原料処理室があります。

 

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洗米は「ウッドソン」です。

 

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浸漬タンク

 

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OH式釜

 

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この甑を釜の上へ設置して蒸す(最高1.2トンも蒸せる)

 

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蒸し上がると左の階段を上り、そこらかクレーンで甑を吊るし、蒸米を取り出し右のグリーンのエアシューターで下にある自動放冷機へ送る。

 

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このブルーの放冷機を通したら、先に紹介した「麹室1」「麹室2」へ順番に運ばれ整麹される。

 

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次に酒母室へ運ばれ「酒母」を造る。

 

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酒母が完成すると、仕込み室の大きなタンクへ移され三段仕込みで仕上げていきます。

 

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仕込みタンクの中の醪の状態はこんな感じです。以前は「泡あり酵母」しかなかった為、よく泡が立っていましたが、現在主流の酵母は「泡なし酵母」なので、泡が立ってもこんな感じで発酵していきます。

 

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千野杜氏がここにあるタンク3本から柄杓で醪から直汲みして下さり、発酵途中の「幻舞」を3酒類試飲させて頂きました!香りはエステル系の強いK1801特有の華やかな香りで、いつも飲んでいる「幻舞」の味に溶けかかった米麹由来のデンプン味が残る初めて口にする「幻舞にごり」いや、酒税法上は「にごり」ではなく「どぶろく」となります!だからこの時点で「醪直汲みビン詰め酒」を持ち出すと酒税法違反で罰せられます。実はよく私は三芳菊(徳島)へ酒造り手伝いに行った際「出来の良い発酵旺盛な頃の醪」から直汲みしてビンへ2本程詰めて「お土産」としてもらってくるのですが、良い子の読者の皆様は真似しないように!!酒税法違反で捕まりますよ!!
しかし、何故か今当店でその酒が何故か飲めますので飲みたい方は早目に来店を!
因みにこの三芳菊(徳島)の馬宮杜氏も千野杜氏の広島酒類研時代、後輩となり「馬宮君は元気?」と聞かれました!!私が特に仲良くしている杜氏2人(土居さん、馬宮さん)が全て千野杜氏と深い繋がりがあるとはやはり私と千野杜氏にも何か深い縁があるとしか思えません!!(千野杜氏これからも「酒友」を宜しくネ!!)

 

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発酵が終了したかはピルビン酸(酵母がグルコースを取り入れ代謝され、まず最初の物質になるのが、この不安定要素の多いスターター物質でヘタするとアルデヒド臭やαアセト乳酸に変化して菌体外に出て酸化すると一番やっかいな悪臭シアセチルとなるので要注意な物質)残在量を調べ醪の状態を見てから「アル添する」か「搾る」のである!「搾り方法」はヤブタ。槽、袋吊りの3酒類を行う

 

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「袋吊り搾り」をした出品酒等はこの「斗ビン」で囲われる。

 

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また搾った酒を「火入れ」する時は写真中央にあるシルバーのステンの中で「ビン火入れ」するか、「蛇管火入れ」かをする。

 

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搾られたお酒はこのビン詰めラインで詰められ打栓される。

 

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そして、この貯蔵庫で保管され出荷の時期を待つのである!

 

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因みに各部屋毎の温度調節はこのパネル版で全て自動調節出来るシステムになっている!
流石、千野杜氏恐るべし!である。
以上のようにして、あの銘酒「川中島 幻舞」は造られています。しかし蔵見学に行っても実際ここまで詳しく解説はしてくれませんよ!全ての箇所に於いて、私の今までの経験と知識も織り混ぜて解説してますので!!だからこのブログを見てる方は蔵元まで行かずして蔵見学した気になれるので「幸せ者」と思いますヨ!
さて今回この「幻舞」の記事を読んで「美人な千野杜氏と会ってみたい!」「幻舞のあれこれを飲んでみたい!」と思われた方は9月26日(土)当店「酒友」で『幻舞(長野)千野杜氏と一緒に100%触れ合い楽しむ会』を開催!!詳しくは次のページを見てネ!!


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