『獺祭(山口)の新蔵(第3蔵)を探訪してきました!』

更新日:2016/05/06

先日4月24日(日)『酒友・山口県蔵元探訪日帰りツアー』として村重酒造(金冠黒松・日下無双蔵)と旭酒造(獺祭蔵)へ酒造探訪してきました!今回は5月14日(土)『酒友・獺祭の西田総杜氏を囲む会』に先行して、まず「旭酒造・獺祭蔵」の蔵元探訪の方から紹介します。
獺祭の新蔵(第3蔵)は通称「超高層蔵(59m)」と言って、昨年(H27年4月30日)に完成して、ほぼ1年経ちます。
この新蔵は12F建てとなっていて、最上階12Fが桜井社長宅となっていて、10F以下が製造場となってます。

 

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これが昨年(H27年4月30日)に完成した「超高層蔵」こと「獺祭・第3蔵」です。高さが59mもあります!

 

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そしてこれが新第3蔵(建設中左)と第1蔵(中央の白い建物)と、第2蔵(左端のツートン色の建物)との「獺祭の全ての蔵」の写真です!

 

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今回「酒友常連様精鋭メンバー」と合計8人で蔵探訪してきました。
新蔵・第3蔵を隅から隅まで案内して頂いたのが、去年と同じ獺祭・副杜氏の松藤さんでした。

 

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この方が獺祭NO2の取締役業務部長の川崎さんです。

 

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残念ながら今回は桜井社長と西田製造部長(総杜氏)はご不在だったので会えませんでした。
それでは新蔵(第3蔵)の中を紹介していきましょう!

 

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この写真は第3新蔵と第1蔵の模型ですが、第3新蔵はこのように超高層です。左下の青ガラスになっている1Fが受付けとなっていて、2Fがサロンとなってます。社員のミーティングの場にもなります。
そして12Fのうち10F以下が製造場となります。(12F最上階が桜井社長宅で、11Fが獺祭大ホールとなってます!)

まず、入り口の受付け横の階段を上がるとサロン場があり、その横に製造場に入る入り口があります。
その入り口の前で専用のシューズに履き替え紙製の簡易白衣とキャップを身に付け、次に化捜研並のエアクリーンシステムルームで雑菌を殺してから入場出来ます!

 

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これがエアクリーンシステムへの入り口です。松藤副杜氏の笑顔が何気に得意気に見えます。

 

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エアクリーン室はこんな感じです。うれしそうに手を振る「酒友・日本酒の会大会実行委員長」の北村氏!
そして、エアクリーン室から出るとエレベーターがあり、これで製造場の最上階10Fまで一気にあがります。
10Fから3Fまでが製造場となっており、10Fが「原料処理場」となってます。

 

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10F入り口を入ると目の前に自動放冷機があります。

 

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その奥には勿論甑がありますが、この第3新蔵は大製造場につき、今までのようにいちいち甑で蒸していては時間と労力がかかるため、初の自動連続蒸米機を導入しました。

 

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これが大型自動連続蒸米機で、1時間で1.5tの米が蒸せます。今まで使用していたOH式釜では900kgが蒸せました。しかし今でも酒母用米や小仕込みの時には使用しています。
これを導入したり仕込みタンクの数もぐっと多くなった為、26Byまでは15,000石だったのが、27Byより24,000石に製造石数がUPしました!
自動放冷機を正面に見て、右側奥へ進むとそこは「洗米場」でした。

 

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この風景は第2蔵と全く同じでしたが、洗米器の数は第2蔵が3基に対し、新蔵では4基がフル稼働しておりました。

 

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このように黄色のネットに15kgづつ入れ、それを洗米器に入れ米をしっかりジェット水流により糖を取り去ったあと、水を張ったブルーコンテナに浸漬して約2分間すると取り出す。

 

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取り出した後は、この水分調節器に入れデジタル目盛りを見て丁度よい水分量にする。

 

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水分調節された米は別のネットを張ったブルーコンテナに移し入れられる。

 

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きれいに洗米され水分調節された米は、こんなに真っ白く輝いております。そしてブルーコンテナごと移動させ、先程のOH式甑や自動連続蒸米機で蒸します。

 

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そしてこの様な自動連続蒸米機は、全国の超大手蔵も勿論使用してますが、こんな自動蒸米機より人の手による甑の方が良いような感じを受けますが、実は自動蒸米機の方が米を蒸す面積が薄いので、甑よりも安定した蒸気が当たり、それ以上の蒸米が出来るようになったので、第3蔵よりこの自動蒸米機を導入したそうです!

そして9F、8F、7Fが仕込みタンクがある「仕込み室」となっており、6F、4F、3Fに麹を造る「製麹室(麹室)」等があります。
では次に4F、6Fの「製麹室(麹室)」を紹介します。

 

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各階の麹室の入り口は全てステンレス製の引き戸になっています。

 

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各階にある製麹室(麹室)の中はオールステンレス製になっていて製麹台もこんなにズラリと並んでます!!

 

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勿論、製麹台には米の水分量を知る為の「ロードセル」が取り付けられています。
大体この室内で1000kgの米が製麹され室内は35℃〜40℃に保たれている。
次に7F、8F、9Fの「仕込み室」を紹介します。

 

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各階の「仕込み室」の中はこのように100本のタンクがズラリと並び、8F、9Fのタンク仕込み容量は1tも仕込み用で7Fは1.5t仕込み用タンクとなっている。
各階にあるタンク本数は100本ずつあり、1週間で16本を仕込み6週間で一杯となる。
そして醪日数の平均は30〜35日と長期低温発酵させる。仕込み室の温度は常に1年通して約5℃を保っている。各階の100本タンクは西田総杜氏、松藤杜氏を含め計10人の蔵人で管理しています!

 

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このタンク内の醪面で仕込み2日目位

 

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これで7日目位、αアミラーゼの作用で醪の面割れが大分なくなっている。

 

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これで14日目位

 

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これで20日目位、これ位になると櫂入れ作業も大分楽になる。
では次に「圧搾室」のある3Fに下ります。
実は3Fには「圧搾室」の他に「獺祭スパークリングを詰める専用ライン室」と「遠心分離搾り機」があります。

 

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実はこのフロアはヤブタ式自動圧搾機が3台あります。予定では今年の9月にはあと2台追加され、計5台のヤブタ式圧搾機がフル稼働します!

 

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ヤブタ式圧搾機とスパークリング詰めライン室の間には「洗濯部屋」もあり、ヤブタの搾り袋などを洗って干します。

 

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これがあの「獺祭スパークリング」を詰める専用ラインで、この機械は更にアクリル板で覆われていて、ゴミなど一切入らないよう管理されている。

 

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これは「スパークリング」の針金式口金で、昔は手作業で締めていたが、今は機械全自動だ!

 

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これが獺祭が有名にした「遠心分離搾り機」で、3台ありました。(第2蔵には2台あり)
1分間に約3千回転させ遠心力を応用して醪に力をかけずに搾る分、酵母を潰す事なく搾るためクリアな「雫搾り」以上の香り高い酒が絞れます!この機械は他では勝山酒造(宮城)、やまとしずく蔵(秋田)、他も使用していますが…

実はまだ「マル秘」なのですが、このフロア片隅で現在獺祭は「ある試験的な事」を実施しています!!
それはヒントとして「ナノ◯◯◯システム」を応用した酒質の実施に取り組んでいました!
これが成功すると「生酒」でも「火入れ」した様な効果があり、生酒でも劣化し難くなり、また熟成させたよう各分子レベルのなじみが良くなり、つまり酒質の格段の工場に繋がるのです!!
実はこの情報の出所は、獺祭の内部の者からではなく、親しくなった「ある蔵元」からの情報で、私達は獺祭に来るまでに知っていたので、いつ教えてもらえるか楽しみに蔵案内について行ってましたが、最後まで何も教えてくれなかったので、このフロアの片隅にその「システム機械」を見つけたので「あれが今実施中のナノ◯◯◯システムですネ!?」と尋ねると、松藤杜氏は目を丸くしてビックリしてました!
多分これが上手くいけば28Byの試験醸造は間違いなくこの「マル秘酒」が出てくるハズです!!
一応27Byの試験醸造酒は「等外2割3分」です!これは4月14日出荷となってます。
そして最後は2Fの「事務室」と「社長室」です。

 

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ここが事務室で壁一面には7F、8F、9Fにある全ての仕込みタンクの醪経過表が貼ってあり、スグに各醪の異常等変化が分かるようになってます!また各種分析装置も設置してあり、これらの徹底した分析データが「獺祭」の完璧な酒質を保っている理由です。
よくつまらない雑誌や知ったかぶりの人々の口を通して「獺祭は杜氏のいない全て機械が造る酒」などの様に書かれ言われますが、今回(又は去年の2号蔵内の蔵元探訪レポートがブログ酒友醸造研究所の過去ログにあり)の蔵元探訪レポートを見ても分かる通り「獺祭」ゆえとても「ダサイ」位に手造りに拘ったつくりをしているのが見て分かったと思います!!
これらつまらないか「都市伝説」の1つ1つを打破していく事が、私「酒友」の仕事の1つと思って毎回色々な蔵元様へうかがっているのです!また、応援の方宜しくお願いします!!

 

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これが醪分析経過表です。

 

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そしてこれが桜井社長の「社長室」です!しかし殆ど居る事はないそうで、希に「この部屋へ来るように!」と呼ばれた時はまず「良く無い時」だそうで、松藤副杜氏はこの「社長室には近寄りたくない!」と言ってました(笑い)

とまァ今回は「獺祭・超高層型新蔵(第3蔵)」を簡単にも時には詳しくご紹介してみました!
そして今月5月14日(土)は、いよいよ『獺祭・西田総杜氏を迎えて獺祭を100%丸ごと体感する会』を開催します!
桜井社長では仲々聞けない事、実際での造り上の事など獺祭の「お酒」を全て完璧に知っている西田杜氏に色々と質疑応答しながら獺祭の最上酒(磨きその先へ)から最もスタンダードな(獺祭50)と(獺祭焼酎)まで全11種類の「獺祭酒」を飲みながら、相性を考えた料理をフルコースで食べながらゆっくりと『獺祭を100%体感』してみませんか!?『獺祭主催の会』も良いですが、人が多く入り過ぎて、桜井社長や西田杜氏とゆっくり話すどころか、酒もいちいち行列に並ばないといけなく料理もゆっくり食べれません!!だから大阪では毎年酒友がゆっくりと楽しめる『獺祭の会』を開催させて頂くのです!では会の詳細を発表します!!


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